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『国家の罠』で鮮烈なデヴューをして以来、佐藤優のテキストはだいたい読んでいる。 外務省で働く彼が、マルクスをかなり読み込んでいて、さらにキリスト教徒であることに最も驚いた。 ぼくにとってマルクスといえば、やはり大学時代。 生涯で一番読書をしたのは大学時代。 そもそも大学へ入学する際も、就職のことなどほぼ念頭になく、ひたすら本を読む生活が送りたかった。本屋さんは週に20回くらい行った。 図書館にも毎日通った。早稲田は図書館の蔵書数でも有名で、東京大空襲の際にも本が残ったらしく貴重な資料も多いと聞いていた。 たとえば、その時に、本の書評や出版されるものだけで記事が書かれている『週刊読書人』や『図書新聞』という週刊新聞があることを知った。『読書人』は今でも購買して読んでいる。 大学に入るまでも本は割りと好きではあったが、好みが偏っていたし、専門書など当然読むことはなかった。 大学の講義で言われる参考文献は当然だが専門書であり、難しいものも多く、こちらの負けん気を刺激するものが多かった。何より一人だと決して手にしなかったであろう本と出会えるのが嬉しい。 ところで文学部というのはある意味で特殊で、他学部に比べ、世間に疎い人が多い。有名企業へ就職するよりも、『資本論』や『存在と時間』といった知名度は抜群だが一般の人は決して読まない本を読破した方が偉い、という雰囲気があった。 ぼくも当然毒されていた。 世間でいかに時代遅れと言われようが、人文系のチャンピョンはマルクスだった。マルクスを読んでいるかで格が決まる、といっても過言ではなかった。もっとも実際は読んでなくても、マルクスについて書かれているものを読んで、いかにもマルクスのテキストそのものを読んでいるかのような人はたくさんいたが。 大学3年の時、家庭教師で教えていた生徒が志望校に合格した。合格祝いに金一封を頂いた。 チャンピョンのマルクスとはいえ、やはり売れなくなってきているらしく、全集も以前に買おうと思っていた頃に比べ半額ほどになっていた。 これを機にと思いそのお金を持って、神保町へ行き、ぼくは『マルクス・エンゲルス全集』を買った。小型辞書サイズで50冊ほどだろうか。 今でも自宅に置いてあるが、読破したのはまだ数冊。特に最近は全く手にとっていない。 ところで、こんな生活を送っていたので本がワンルームマンションに入りきらなくなり、近所で倉庫を借りた。また、本で部屋が重くなり過ぎたため、床に入っているコンパネが割れて、床を支えるものが表面のビニールだけになり、床がプニュプニュになってしまった。 本を読んでいる冊数そのものは実は、今も大学時代もあまり変わらないのだが、読んでいる本が大きく変わってしまった。 いずれまた、カノンと呼ばれる大きな壁にチャレンジしたい。 kip学伸 草加教室長・大沢歩 応援してくださる方はクリックお願いします。→人気blogランキングへ |
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